むかし、むかし、あるところに、ヤン使いのおじいさんがおりました。
ある寒い日、おじいさんは罠にかかって苦しんでいる鶴を見つけました。
かばお「美味しそうな鶴だね、やんまさん」
おれ「これこれ、かばおさん。鶴は天然記念物なので、違反すると5年以下の懲役又は30万以下の罰則が科されるので、やめておきましょう」
コンプライアンスにひといちばい厳しいおじいさんは、鶴を助けてあげることにしました。
おれ「鶴の恩返しみたいな話だな」
おじいさんは、若干打いやしい気持ちを持ちながら帰路につくのでした。
その夜・・・・・
おじいさんの家の戸をトントンと叩く音がしました。
あけてみると、ひとりの男性が立っておりました。
「先日助けて頂いた鶴です」
おれ「・・・・・・・・・・・・」
鶴「私は貴方に恩返しをしに来ました」
おれ「はい」
鶴「突然だけど、おじいさん。貴方、最近3rdで勝てていませんね」
おれ「は…はい」
鶴「それなら私が貴方に、勝ち方を教えます。」
おれ「は…はい」
鶴「さいわい、私は立ち回り型のプレイヤーなので、キャラは違えど地上の押し方や、緩急のつけかたなど、学べる点も大いにあると思います」
おれ「なるほど」
鶴「でも、ひとつだけ約束があります。どうかオロのゲージが溜まったあとは画面を見ないで下さい」
おれ「わかりました」
おじいさんは、約束を不思議に思いながらも承諾をしました。
そこに、ちょうど野良のヤマムラさんが通りかかりました。
ヤマムラ「あ、やんまさんとミカミさんじゃないですか」
鶴「ヤマムラさん…」
鶴「さ、ここに座って下さい。3rdやりましょう」
ヤマムラ「は…はい」
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鶴「地上戦のポイントは、余裕をもって紳士的、かつときには大胆に。女性の接し方と同じだね」
おれ「なるほど~。あ、ゲージが溜まりましたよ」
鶴「後ろを向いて下さい」
おれ「はい(クル)」
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ヤマムラ「ギャーーーーーーーーーー」
鶴「勝ちました。ふぅ、立ち回った立ち回った」
おれ「流石、オロ使い屈指のモラリスト。立ち回りも丁寧ですね」
鶴「とんでもありません」
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おれ「あ、野生のぷに助さんだ」
鶴「ぷにしゅけ君・・・・」
鶴「座りなさい」
ぷに助「は、はい・・・・」
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鶴「いぶきのような素早いキャラにも落ち着いてガードをして、チャンスを待つのです」
おれ「なるほど。でも、押されてますね。あ、ゲージが」
鶴「後ろ向け、はやく」
おれ「はい(クル)」
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ぷに助「ぎゃーーーーーーーーーーー」
鶴「勝ちました。ふぅ、立ち回った立ち回った」
おれ「流石です。体力ゲージ半分くらい差があったような気がしましたが、鬼の立ち回り力ですね」
鶴「とんでもありません」
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おれ「あ、野生のろりさんだ。今日も悪い顔をしているな」
鶴「ろりさん・・・・」
鶴「ここへ・・・・・」
ろり「よろこんで」
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鶴「ぐぬぬ!!くっ!!強い!!」
おれ「やっぱろりさん相手はきつそうだな」
鶴「中K!しゃが中!はぁはぁ…」
おれ「あ!!溜まった!ゲージが溜まった!」
鶴「後ろを向けぇーーーー!!!」
おれ「は、はぃぃぃぃぃ!!!!」
おじいさんは思いました…
おれ「とはいえ、一体どうやって勝つのだろう。気になる。ちょっと覗いてみよう」
おじいさんは、鶴が、決して見ないでください。といったのを忘れて対戦を覗いてみました。
鶴「ハァ~~~~メ」
鶴「ハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメェー!!!!」
ろり「ぐおおおおお」
鶴「ハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメ」
鶴「ハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメハメ」
鶴「ハメェーーーーーーーーーーーーーーー!!」
ろり「ぎゃーーーーーーーーーーー!」
鶴「アリーヴェデルチ(さよならだ!)」
おれ「はわわわわわわ」
なんと鶴は、夜行魂のガー不でダッドリーをハメ殺していました。
鶴「おじいさん、ついに見てしまいましたね…」
鶴「これを見られてしまっては、私はおじいさんの元を去らなくてはいけません」
こういうと、鶴はおもむろに携帯を取り出して、舎弟の紫衣に電話をしました。
鶴「おう、紫衣。俺だ。いまからスロット行くぞ」
鶴「なに?『北斗のケーン』で遊びたいだ?」
鶴「鶴の鳴き声みたいな声だしてるんじゃねぇぞ」
鶴「男なら」
鶴「ミリオンゴッドだろうが!」
(ミリオンゴッドの恩返し 終)